小惑星探査機「はやぶさ2」の地球スイングバイ実施について [JAXA]

 小惑星探査機「はやぶさ2」は、平成27(2015)年12月3日(木)の夕方から夜にかけて地球スイングバイを実施し、19時08分(日本時間)に地球に最接近、ハワイ諸島付近の太平洋上空約3,090kmを通過しました。
 NASA深宇宙ネットワーク局の支援を受けた探査機運用により、最接近後の探査機の状態は正常であることを確認しました。

よし、ひとまず無事にスイングバイが実施されたようです! 所定の軌道に投入されたかどうかは精密な測定を行ったのちに確定されますが、基本的にスイングバイ時は弾道飛行を行うのみなので物理法則に則り事前の計算通りの軌道を描いているはずです。最もクリティカルなのは日陰領域の通過ですが、機体の健全性も確認されております。よっしゃ行ってこーい!

「はやぶさ2」スイングバイ直前に撮影された地球の画像 [JAXA]

こちら、「はやぶさ2」が地球に接近しながら撮影した連続写真です。見事に捉えていますね!
ちなみにスイングバイは地球の夜の側を通過するため、「はやぶさ2」は太陽方向、つまり再接近時は地球方向にパドルを向ける姿勢で通過するためセンサを地球に向けられず、厳密には再接近時の撮像はできません(日陰なので発電もできませんし)。先日遠方から撮影された画像は航法用のONC-T(望遠)とTIR(中間赤外カメラ)で、今回はONC-W(広角)が用いられています。初代「はやぶさ」と同様、ONCは多バンドのフィルターを搭載しており科学的な観測にも使用され、またRGBを合成することで疑似カラー化も可能で、先日公開された青い地球もそれを用いた画像です。
初代「はやぶさ」の科学データはこちらで公開されていますので、例えば地球スイングバイ時の画像は「データ」→「AMICA」→「Operation Phase: Earth Swingby」と進んで日付を選択すれば閲覧できます。こちらは望遠側を使用して撮像されているので、かなりズームアップした地球を見ることが出来ます。

はやぶさ2の撮影 各地で成功 [NHK]

地球スイングバイ時の「はやぶさ2」の姿が各地で確認されたそうです。かなり暗いので天文台クラスが必要だと思っていましたが、アマチュアの方々からも撮影成功の報告が上がっていて凄いことになってました。いや凄い。

H-IIA29号機/「Telstar12V」打ち上げ見学記


今回はあまり休みを取れなかったので、打ち上げ当日入りの1泊強行日程です。朝イチの便で鹿児島へ




機材はいつものQ400ではなくエンブラエル機。静かで乗り心地が良かったです。




8時40分過ぎ、数分遅れで鹿児島空港着。高速船ターミナルへ連絡する高速バス第2便を逃してしまいました。次の第3便は9時10分。高速船ターミナルまでの所要時間は約40分で、乗船予定の高速船は10時発とかなりギリギリです。




飛行機を降りる時にかつおぶしとか貰いました。




名物の足湯がありますが、今回はあまり嗜んでいる余裕がありません。
バスに乗り込み一路鹿児島港へ。しかし鹿児島市内へ入ると渋滞に巻き込まれ、時間はどんどん押していきます。これヤバイんじゃね?




10時ちょうど頃に高速船ターミナルに降り立ち慌てて駆け込むも、直前に船は出航してしまっていました。なんてこった! 打ち上げまでに間に合う便は残っているか? クレジットカード忘れてきたし給料明日だし手持ちはギリギリだしそもそもダイヤ編成がギリギリすぎんだろなどと頭ぐるぐるしてましたが、とりあえず種子島行きのチケットを購入しました。当然ですが出発してしまった後で払い戻しはできません。間に合わせるつもりで向かってましたからね…。
とりあえず出発まで仮眠です。





鹿児島本港を出発。桜島を背になんか潜水艦がいました。




14時40分頃、種子島に上陸。打ち上げ予定時刻は15時23分、車で飛ばしても南種子には間に合いません。仕方ないのでバスに乗って行ける所まで行って、適当に拓けた場所で見ることにします。




西之表市内の某所、ちょっと高台を登った所にいい感じの場所を見つけました。射点までの距離は約30km。天気は快晴ですし、ここからでも長く見られるかも知れません。
予報では種子島は気圧の谷間の通過があり、当日を挟んでぐずつき模様となっていたので防寒着を仕込んできたのですが、まったく不要でした。てか暑い。




カメラをセットし、スマホで公式中継をチェックしながらスタンバります。途中警戒区域内に船舶が進入したためカウントダウンがストップし「え、これ途中で降りなければよかったパターン?」と焦りましたがすぐに15時50分に再設定され逆に安心しました。うーんこの。


■リフトオフ


15時50分、中継からリフトオフのアナウンスが。タイムラグがどれくらいあるかはよく分からないので地平線に目を凝らしていると、輝点が目に飛び込んできました。







ピッチ制御を行いながら上昇していくH-IIA29号機。今回は11号機以来の204型ということでその迫力を期待していたのですが当然ここからでは分かりません。しかしぐいぐいと上昇していきます。1分以上経ってから低音で「ドドドド」という轟音が聞こえてきました。うるさいという程ではありませんが、以外と大きな音です。近くにある保育園から「がんばれー」という子供達の声も聞こえてきます。




SRB-A分離がかろうじて確認できました。




日の傾きつつある青空に溶け込んでいきました。




Twitterで呟いているとセルフィーをとのネタ振りがあったので、iPhoneを適当に置いて撮ってみました。ヘッドホンで視聴すると低音のロケット音が聞こえると思います。




打ち上げを見送り、打ち上げ仲間の方の車を待ちます。高速船で間に合っていれば恵美の湯に送って頂ける手筈だったのですが、この時間になっても迎えに来て頂けて本当に助かりました。ありがとうございます!




定宿へ到着。夕食をとりながら公式中継で衛星分離を見守ります。今回は高度化本番のロングコーストということで、静止トランスファー軌道の遠地点で軌道傾斜角をロケット側で修正した後の分離となります。総合司令塔の映像から歓声が起こり、衛星分離が確認されました。成功おめでとうございます! 見ている側としては本当に安心感のあるロケットになりましたね。見事でした!





翌日、11時の高速船で島を離れます。こちらは英語版のTelstar12Vのパンフ。「KOHDO-KA」とは。




西之表港のお土産屋で買った29号機記念焼酎。




今日の空席状況はこんな感じ。平日だけあっていつもより余裕があります。




29号機ポスター。




11時過ぎの便で島を離れます。結局今回もいい天気で打ち上げを見送ることができました。これで晴れ率80%ということで、間違いなくこれは晴れ男と言って差し支えないレベルではないでしょうか。




鹿児島港に到着し、1面を飾る現地版朝刊をゲット。





高速バスで空港へ滞りなく到着。往路もこれくらいスムーズだったらと思わなくもないですがw、とりあえず昼食。紫芋ジェラートは売り切れでした。





ナイトフライトで大阪へ帰還。こっちに帰ってきたらやたら冷え込んでいて、ここでようやく防寒着が役に立ちましたw

「はやぶさ2」の地球スイングバイ軌道が確定しました [JAXA]

地球スイングバイに向けた精密誘導を実施し、最終的に正確な軌道が確定。観測を行うプロ向けの情報ですね。明日12月3日19時7分が地球最接近時刻となります。その時間は外出中なのですが、今回もNVSさんが特番を組んでおられるようなのでチェックしたいと思います。もちろんTwitterのはやぶさ2アカウントからもリアルタイムでレポートされると思います。



OSIRIS-RExからも応援メッセージが来ています。この2機がほぼ同時期に小惑星探査を繰り広げるわけで、ワクワクしますねえ。

「はやぶさ2」の光学航法望遠カメラ(ONC-T)によって撮影した月と地球 [JAXA]

こちらは先日「はやぶさ2」から撮影した画像です。宇宙のスケール感を感じるとてもいい画像ですね!

種子島の気象情報

H-IIA29号機の打ち上げが1週間後に迫っていますが、最も気になるのが当日の天気。直前に気圧の谷間が通過する影響でやや下り坂。その後回復傾向ですが、どこまで上げてこられるかですね。今回は自分も見に行く予定ですが、あまり休みを取れなかったので延期すると厳しいところですw

29号機打上げまで1週間 [H2A/H2Bロケット打上げレポート]

そして気象といえばこちらのh2a_f8さんによる解説。重要なのは氷結層ですが、どうやら打ち上げ自体に大きな支障は無い模様です。

「人事を尽くして天命を待つ」-探査機「あかつき」、12月7日に金星到着 [マイナビ]

うむ、いよいよ時刻が設定されたようです。

「あかつき」はまず、金星周回軌道への投入に先立ち、前日の12月6日に地上で作成された軌道投入のためのプログラムが送られ、当日の動作を「あかつき」が自分の判断で行えるようにする。その後、探査機の姿勢を、噴射を行うための向きに変える。

そして12月7日の8時51分に、「あかつき」は4基のスラスターを同時に噴射する。軌道投入用のスラスターは5年前に壊れているため、本来は探査機の姿勢を制御するために装備されている、より小型で、力の弱いスラスターを使う。

噴射は20分間続き、金星を回るために必要なだけ探査機を減速する。このスラスター噴射のことを「VOI-R1」と呼ぶ。地上からは常に「あかつき」を追うことができ、また「あかつき」からも途切れ途切れながら電波が送られてくるので、それを確認しつつ、必要に応じて追加の噴射(VOI-R1c)が行われる。

12月7日の時点では、「スラスターの噴射が実施できたかどうか」しかわからず、「軌道投入に成功したかどうか」は、その後数日かけて確認をしないとわからない。JAXAでは、12月9日の18時から、軌道投入の成否に関する記者会見を行うとしている。

ここまで5年、長かったようなあっという間だったような。この時を目指し地道に運用し続けたスタッフの皆さんはもちろん、「あかつき」も本当によく耐えてくれましたね。当日中に成否は判明しませんが、当日は時間があるので自分も勿論ライブで見守ろうと思います。

地球最接近に向け軌道修正 小惑星に飛行、はやぶさ2 [47NEWS]

 JAXAによると、同日午後、約4秒間の噴射を行い、軌道が正常に修正された。探査機の状態も良好だという。12月3日に地球に最接近して、地球の重力を利用して加速するスイングバイを完了するまでにさらに2回の軌道修正操作をする。


うむ、順調に誘導されているようですね。