『男たちの大和』を観た

いや、製作発表の時にこのタイトル名を見てすごく心配していたのですがw、杞憂でした。 感想の結論だけ言うと、予想に反してかなり良かった。
最近は仮想戦記やSFじみたものが多いですが、基本的に史実が原作なのでそっち系の心配はありません。 あと実寸大セット使っているだけあってアングルは固いけどスケール感のあるいい絵が撮れていますね。 映画全体の構成は某沈没映画まんまなのが多少気になるかもしれませんが。
俳優陣が物凄く頑張っていて、演技面は満足。 皆役にハマりまくってるのですが、少年兵の演技に全然違和感が無かったのも大きいです。 特に大和最後の出航前後のシーンなどは正直泣けた。 映画的にベタといえばベタなんだけど、実際の結末を知っているだけに重みが違うとでもいいますか、こういうのをストイックに流す器用さは今のところありません。 それでも最近映画を観てここまでグッとくることはなかったのですが、かあちゃんのおはぎや見送りで涙腺ヤバス(ノД`)・゚・。
後半の戦闘シーンは大和のあまりに一方的で壮絶な最期がこれでもかとばかりに描かれていて圧倒されます。(けっこう血しぶき度は高いので苦手な人はあらかじめ注意が必要かと思われます) 全滅というより殲滅。 いやこれでも映画的には手加減したのでしょうが。 今も海の底に沈む大和とその乗員に思いを馳せずにいられません。
あとこういう話は蛇足かとは思いますが、今の価値観で解釈を加えてくどくどしくなるような所はほとんど無かったのでそういう意味では素直に観られると思います。 というか、まずありのままを見ればいいと思った。 なのであまり思想的なことは書かないでおきます。 ただ、エンドロールで席を立つ人がいつもと比べほとんどいなかったのは印象的でした。

興行的には客足もなかなかのようですし、少なくとも巨大セットのペイを心配する事はないでしょうw