テポドン2燃料注入で情報交錯 [中日新聞]

韓国の情報機関、国家情報院が20日、国会委員会で、「燃料注入は完了していないと判断している」と報告した。偵察衛星の画像から、発射台周辺には40個の燃料タンクが観測されるが、発射には65トン程度の燃料が必要であり、40個のタンクではまだ足りないからだという。

一方、18日のロイター通信に続き、AP通信は19日、複数の米政府当局者の話として、テポドン2号とみられるミサイルが組み立てられ、燃料注入を終えたとみられると報じた。同日付の米紙ニューヨーク・タイムズも米政府高官の話として、ミサイルが発射台に据え付けられ、発射のため燃料タンクも準備されたと伝えていた。

ただ、20日付の米紙ワシントン・ポストによると、燃料注入が完了したとみられるとの見解について3人の米政府高官が「あいまいな情報によるものだったと述べた」という。

もしかしたら燃料調達すら四苦八苦である可能性も大きいですね、北朝鮮なだけに。

テポドン2号は灯油の成分となるケロシンなどと酸化剤を混ぜた液体燃料とみられる。ロケットの燃料タンク内でも常温で数週間は貯蔵が可能だといわれ、北朝鮮はすぐには実験には踏み切らないとの見方がある。

だが、韓国の軍事専門家は「ミサイルに燃料を満載したままでは、燃料が漏れて爆発事故が起きる恐れがある。燃料を回収しても、そのまま再利用はできないから、注入が終わったとすれば、技術的には発射直前とみるべきだ」と言っている。

燃料は着火が容易なヒドラジン系じゃないかと思うんですけどね。 ケロシン(灯油の成分)なら野晒しでもしばらくは持つような気がしますが、ヒドラジンは強力な腐食性をもっていますから発射を急ぐとしたらこちらでしょう。 ヒドラジンは毒性が強く人体を溶かすというシロモノですから、万一日本本土に落ちた場合、弾頭が積まれていなくともその燃料だけで犠牲者が出るのは必至ですね。 中国の長征ロケットによる村全滅事故が思い起こされます。