「人工衛星発射いつでもあり得る」=日本の態度、看過せず−北朝鮮 [時事]

在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)機関紙・朝鮮新報は21日、「テポドン騒動は米国の自作劇」と題した記事で、ミサイル発射準備に関連して「論理的には、運搬ロケット『白頭山2号』による人工衛星光明星2号』の発射は、いつでもあり得る。1カ月後ということも1年後ということもある」として、発射に踏み切る可能性を示唆した。
韓国の通信社・聯合ニュースが伝えたもので、記事は「衛星保有国になることは堂々たる自主権の行使だ」と改めて主張した。
また、「現在の事態と関連して見過ごせないのは日本の態度だ」とも指摘。記事は平壌宣言の履行を自ら妨げ、対決をあおることにばかり熱を上げている日本の姿勢を含めて、推移を冷静に見守るつもりだ」と強調した。 

ただの「人工衛星」を打ち上げるにしては随分と物騒な物言いですね(おわらい)
「ミサイル」だろうが「ロケット」だろうが北朝鮮が持てばどっちも鉄砲だという事ですよ。 単純でしょう?

■関連:【社説】世界中が「ミサイル」だと言うのに、「人工衛星」と言い張る韓国政府 [朝鮮日報]

こうした事実は、政府関係者らが「軍事用ミサイルは普通固体燃料を使うのに今回の北朝鮮のものは液体燃料を使っている*1」「軍事用ミサイルは地下から発射するが、今回は地上に発射台を設置した」といった説明を行っていることからも、見て取れる。

しかし軍事用と衛星用とで表面上の違いはあれ、その原理は全く同じだ。そして北朝鮮がひとたび発射すれば、国際社会に及ぼす影響もまた同じだ。不審な人物が包丁を持って周囲をうろついているのに、「あれは調理用の刃物だから大丈夫だ」とはいえないのと同じだろう。

それなのに政府は、北朝鮮が1998年にテポドン1号を試験発射した際、言葉に窮するあまりに発した「ミサイルではなく人工衛星」という笑い話のような弁解をそっくりまねているようだ。

そういえば、現政権は北朝鮮の核開発についても「核は防御用だ。一理がある」という「主体的」な解釈を発表していた。政府はその「主体的解釈」をさらに拡大し、今度は全世界が「北朝鮮のミサイル」と認識している物体を「北朝鮮人工衛星」と呼ぶことに決めたようだ。

現政権の人々は「ミサイル」と呼べば危機を招き、「人工衛星」と呼べば危機が解消されるとでも思っているのだろう。純真というべきなのか、ただのバカというべきなのか、われわれが頼るべき政府はこんな政府しかないというのは、まさに悲劇である。

朝鮮日報にすらここまで言われちゃってるのに。

*1:昔の弾道ミサイルヒドラジンなどの常温液体燃料を用いるのがスタンダードだった。テポドン1の2段目に使用されるスカッドミサイルも同様