柏崎原発被害「予想より軽微」=自動停止装置が正常作動−IAEA報告書 [時事]

国際原子力機関IAEA)は17日、新潟県中越沖地震による東京電力柏崎刈羽原子力発電所の被災状況に関する調査報告書を公表した。報告書は「自動停止装置が正常に作動した」とした上で、「目に見える重大な損傷はなく、被害は予想より軽微だった」などと指摘した。
報告書は「地震のレベルは原発設計時に考慮されたものを大きく上回った」としながらも、「フル稼働状態や稼働開始段階にあった原子炉の自動停止装置が正常に作動した」と述べた。この理由として報告書は「設計段階で安全性に余裕を持たせていたため」と分析している。
一方、原子炉格納容器や燃料棒などの重要部分については検査が終わっていないとして、詳細な調査の重要性を指摘したほか、地盤破壊や油漏れといった安全に関係しないシステムなどに大きな被害が出たことを確認。その上で、「中越沖地震の教訓と最新基準を生かした地震安全対策を再検討する必要がある」と強調した。
また、「地震による隠れた損傷で、長期的な操業に影響が出る可能性がある」とし、「大規模地震と老朽化の相互作用が、将来の調査計画にとって重要な点となる」との見解を示した。

つまり、想定が甘かったけど設計が堅牢だったので結構大丈夫だった、ということでしょうか。