日本の衛星、故障多発で宇宙機構が総点検へ [読売]

大きな故障の予兆と考えられる小さな故障の根本原因を究明することで、運用に影響する重大な故障を回避するのが狙い。運用全衛星を対象にした「一斉点検」は初めて。

過去4か月間に故障が確認されたのは衛星5基で7件。1月には技術試験衛星「きく8号」、エックス線観測衛星「すざく」で、2月には太陽観測衛星「ひので」でトラブルが発生した。3月には、超高速インターネット衛星「きずな」の故障が発覚した。昨年12月に続き、4月にも異常が公表されたかぐやの場合、ガンマ線分光計による月面での放射性元素分布観測ができなくなっている。

これら異常や故障に対し、予備の電源や回路に切り替えるなど対策が取られたが、文部科学省宇宙開発委員会でも、1基当たり総開発費が最大640億円に及ぶ衛星の重大な故障発生が懸念されていた。

こうした異常事態を踏まえ、宇宙機構は、衛星ごとにプロジェクトチームなどで行っていた原因究明を、統括して行う必要があるとして新たな組織を設置することにした。分析検討チームは、これまで宇宙開発委に報告しなかった軽微な不具合情報も集め、問題点を洗い出し、5月中をめどに改善策をまとめる。

まあトラブルといっても色々あるわけで、明らかな設計ミスとかはともかく、この記事に挙げられている中では「きずな」「ひので」「すざく」のように冗長系で二重三重にフォローできている程度のものはある程度許容範囲内と思いますが。 それより「かぐや」「きずな」でコンデンサ取り付けミスみたいなケアレスミスが2件同時に起こっていたというあの件の方が気になります。 まあこういった事もありますので、並列的にチェックするのは良い事ですね。