通信衛星「AMC-14」の軌道変更作業が座礁、静止軌道へのトランスファ軌道は特許侵害 [Technobahn]

AMC-14は打ち上げに用いられたが、プロトロケットの2段ロケットブースターの不調により、予定していた3万5000キロの軌道投入には失敗。2万8000キロの軌道上に放出されていた。

SESアメリコム社では衛星が搭載している軌道修正用のブースターを使って3万5000キロの軌道に衛星を移すことを計画していたが、その後の調査により、検討されている中軌道から静止軌道に衛星を移動させるためには地球の引力を利用した特殊なフライバイを実行する必要があり、この軌道コースは月へ宇宙船を投入するためのフライバイ用にボーイング社が特許を取得済みであることが判明。

SESアメリコムでは、ボーイング社に対して特許使用のための交渉を行ったが、SESアメリコム社は現在、ボーイング社に対して別の案件で5000万ドル(約50億円)の損害賠償請求訴訟を起こしており、ボーイング社側は5000万ドルの損害賠償請求の引き下げを条件にフライバイ軌道の特許の使用を認めると発言。

AMC-14をフライバイ軌道を使って静止軌道に投入した場合、衛星は搭載している大半の燃料を使い果たしてしまうことともなり、衛星寿命は当初予定の15年から4年超に減少。

SESアメリコム社では4年の衛星寿命で50億円分の対価を支払うことは、採算に合わないと判断した模様だ。

軌道に特許てww なんかこれはトンデモ特許の類で、別の裁判でこの2社がやりあってる応酬の一環だそうです。