リレー衛星「おきな」中継器(RSAT)の4ウェイドップラ観測データを解析して得られた重力異常−月の二分性の起源への新しい知見− [JAXA]

先週の全球地形図に続き、重力場のデータも出た!

月の裏側は、アポロ盆地のように同心円状の重力分布で特徴づけられることが判明しつつあります。一方、月の表側の盆地では、晴れの海のように一様な分布をしています。このように、表側と裏側ではっきりとした重力異常の差が表れたことは大きな発見で、地下の構造や形成の歴史が異なっていたことを表しています。観測データが増えれば、重力異常図をもっと多くの地域でより正確に表側と裏側の違いを含めて描くことができるようになります。「かぐや」がもたらす最新の観測データは、月の起源と進化の研究に大切な役割を果たすと考えられています。また、高精度の月重力場情報は、将来の月探査ミッションにも役立つと期待されています。

凄いですねー、観測も順調のようで、どんどん精度が上がっていきそうです。 他の観測機器からのデータと併せて解析することでまた新しい発見がもたらされることにも期待が膨らみますね。

関連:月周回衛星「かぐや」(SELENE)の現状について [JAXA]

全ての観測機器の現状が載っています。 GRSが現在停止してしまっていますが、他のセンサは概ね順調みたいですね。 同時稼働するとノイズが発生する問題のある蛍光X線分光計(XRS)は処理の最適化の評価待ちだそうです。 HDTV放射線によるCCDの劣化が予想されていましたが、ダメージはほとんど増えていないそうです。 そろそろ後半戦に突入ですが、このまま順調にいけば高度を下げてのエクストラミッションにも期待大ですよ。