自民・加藤紘一「拉致被害者5人は北朝鮮に戻すべきだった」 [痛いニュース]

自民党の加藤紘一元幹事長は7日夜、日本BS放送の番組に出演し、2002年に北朝鮮から一時帰国した曽我ひとみさんら拉致被害者5人に関し、同国に戻さないとした当時の政府決定について「国家と国家の約束だから、（戻した方が）よかった。安倍（晋三前首相）さんを中心に返すべきでないとなったが、その辺が今、日朝の間で打開できない理由だと思う」と述べ、官房副長官として永住帰国への方針転換を主導した安倍氏の対応に問題があったとの認識を示した。
加藤氏は「（戻していれば現状のようには）ならなかった。『また来てください』と何度も何度も（両国間を）交流していた。一回返すと平壌は殺してしまうんじゃないかと（言われたが）、そこが（安倍氏らとの）外交感覚の差だ。そんなことができるはずがない」と述べた。

はあ…　誘拐されて何十年後にようやく日本の地を踏んだ拉致被害者をもっぺん北に突き返して　ま　た　来　て　下　さ　い　？　何だそれは。　シュール系のギャグか。　あと細かいようですが日本って北を国家承認してませんよね。

とまあ加藤氏の発言は論外として、仮に他の方法があったかというとどうでしょう。　約束を反故にしたのが禍根を残したというのなら、結局北に送り返すべきだった？　しかし瀬戸際外交が生業の北朝鮮がしおらしくカードを手渡す事なんて期待しようがありません。　拉致被害者は無事だ、北朝鮮で平穏に暮らしている、などと言って追認と棚上げを迫ったことでしょう。
では最初から返す約束をするべきではなかったのかというと、果たしてその言質無しに北朝鮮からの出国を認めたかどうか。　少なくとも日本は北による拉致の事実を引き出し、5人の生き証人を奪還したわけです。　「拉致被害者の日本への帰国」を目指すなら、そこをスタート地点にしなければ話にならないでしょう。