日仏の宇宙機関、衛星用半導体を共同開発へ…米独占に風穴 [読売]

日本の宇宙航空研究開発機構とフランス国立宇宙研究センターは、衛星に使われる主要な半導体部品の共同開発で合意した。

28日に英国で調印する。開発には日仏の半導体メーカー数社も加わり、2年後の製品化を目指す。宇宙機構が、海外の宇宙機関と衛星部品を共同開発するのは初めて。

この半導体部品は、FPGAと呼ばれる大規模集積回路(LSI)の一種。衛星には不可欠の部品で、陸域観測衛星「だいち」には100個以上を搭載している。最新タイプで価格が1個200万円前後。宇宙の用途としては年間150億円規模の市場だが、米国の半導体メーカーが実質的に独占している。

宇宙の放射線に耐えられる高性能のため、米国の輸出規制法の対象品目になっている。日本からすれば、調達に時間がかかる上、故障しても技術情報が開示されないなど難点があった。

このため自前での調達をめざす日仏の思惑が一致。部品製造の信頼性を求める仏側は日本の高い技術力を評価し、日本側は、衛星開発の活発な欧州市場への足がかりにしたい考えだ。

フランスの宇宙機関と共同で衛星に搭載する電子回路を共同開発するそうです。 この市場を独占しているアメリカの縛りを脱却し、なおかつ欧州市場にも通用する規格となり、新しい市場を生み出す可能性も。 日本側がハードを担当するそうです。