空自トップを更迭 懸賞論文で「日本の侵略ぬれぎぬ」 [朝日]

航空自衛隊トップの田母神(たもがみ)俊雄・航空幕僚長(60)が「我が国が侵略国家だったというのはぬれぎぬ」と主張する論文を書き、民間企業が主催した懸賞論文に応募していたことがわかった。旧満州朝鮮半島の植民地化や第2次大戦での日本の役割を一貫して正当化し、集団的自衛権の行使を禁じる現行憲法に疑問を呈している。政府見解を否定する内容で、浜田防衛相は31日、田母神氏の更迭を決めた。

政府は同日深夜の持ち回り閣議で、田母神氏を航空幕僚監部付とする人事を承認した。

浜田氏は31日夜、防衛省で記者団に「政府見解と明らかに異なる意見を公にすることは空幕長として不適切で、速やかに職を解く」と述べた。麻生首相周辺によると、首相は同日夕に論文を読んで「不適切」と判断し、更迭に向けた調整に入ったという。首相は同日夜、首相官邸で記者団に「個人的に出したとしても、それは、今、立場が立場だから、適切じゃないね」と語った。

田母神氏は同日夜、東京都内の自宅で取材に応じ、更迭について「政府の指示に淡々と従います」と答えた。論文の内容については「来週以降に答えます」と述べた。

まあ内容の是非は置くとして、空自の現職トップが政府の公式見解を否定してしまってはこれは穏やかな事ではありませんから、更迭は仕方のない話でしょうね。 「言論の自由」も確かにありますが、自由には当然責任も伴いますし、特にこういう立場の人ですからね。