小室被告に懲役3年猶予5年 「狡猾な犯行だが反省」 [朝日]

執行猶予が付いた模様です。 実刑来るかと思ってただけにホッとした。

自作の806曲の著作権をめぐり、うその譲渡話を男性投資家(49)に持ちかけて5億円をだまし取ったとして、詐欺の罪に問われた音楽プロデューサー小室哲哉被告(50)に対し、大阪地裁は11日、懲役3年執行猶予5年(求刑懲役5年)の有罪判決を言い渡した。

杉田宗久裁判長は「自らの歌の数々を詐欺の道具にし、著作権制度を悪用した場当たり的で狡猾(こうかつ)な犯行。刑事責任は重いが、多額の被害弁償をしたことは特筆すべきであり、真摯(しんし)に反省もしている」と量刑理由を述べた。

判決はまず、小室被告がヒット曲による多額の印税収入が途絶える一方、音楽事業の失敗や前妻への慰謝料で巨額の借金を抱え、高利貸への返済期日が迫るなかで犯行に及んだと指摘。「適切な助言者が周囲にいなかったことは気の毒だが、栄光に満ちた日々を忘れられないまま、計画性のない資金繰りで自らを窮地に追い込み、新妻への見えから豪奢(ごうしゃ)な生活を続けた」と述べ、犯行の動機に酌むべき事情をみるのは困難とした。

しかし、被告の楽曲を販売してきた「エイベックス・グループ・ホールディングス」(東京)の松浦勝人社長(44)の支援で被害額に慰謝料などを上乗せした6億4800万円を被害者に支払ったことや、犯行を発案した芸能事務所「トライバルキックス監査役(57)=共犯で起訴=からも被害者に慰謝料1億5千万円が払われた点を評価。松浦社長らが再起に協力を誓っていることから「将来の更生にも大きな期待を抱かせる」と判断した。

また、投資家が法廷で謝罪の言葉を受け止めることを明言したことも有利な事情に加えた。そのうえで、多数のヒット曲を世に送り出してきた社会的貢献にも触れ、「今回ばかりは社会の中で更生する機会を与える」と結論づけた。

【小室被告判決公判(1)】裁判長「その場しのぎの、あからさまな詐欺の犯行」(09:45〜09:55) [産経]

裁判長「今回の犯行を主導したのは共犯者であり、そこは考慮しなくてはならないが、それが被告人の責任を大きく軽減するものではない。5億円という被害金額は被害男性の資産規模がはっきりしないため、その意味や価値は推し量れないが、世間的にみれば大金をだまし取られている。被害男性は現在でも許し難い思いを抱いているが、無理はない。なお、被害男性はインターネットで誹謗(ひぼう)中傷をされたと訴えているが、被告人や関係者がどの程度関与しているのかは不明である」

裁判長「被告人を師と仰ぐエイベックス・エンタテインメント社長の松浦勝人氏が、被告人になり代わり、慰謝料などを含めて総額6億4800万円を耳をそろえて支払っており、完璧(かんぺき)に被害弁償を終えていることは特筆すべきものがある。なお、被害男性は共犯者からも1億2000万円を支払いを受けており、総額2億5000万円もの慰謝料を得ている。松浦社長らは、いわばエイベックスが丸抱えで被告人を更生させることを誓約しており、被告人の将来の更生に大きな期待を抱かせるものがある」

《このほか、小室被告に有利な事情として(1)真摯に反省している(2)被害男性に法廷で直接謝罪した(3)多大な社会的制裁を受けている(4)独立したプロデューサーとして草分け的存在で、音楽界に多大な貢献をした−ことを挙げた杉田裁判長。最後に、これらすべてのことを勘案した総合判断を述べた》

裁判長「被告人の刑事責任は重いが、すでに被害弁償を終えており、反省の態度を示している。嘆願書も寄せられ更生環境も整っている。以上の点から見ると、今、ただちに被告人を刑務所に送り込むことが、社会的な意義があるかどうかという議論になる」

「主文。被告人を懲役3年に処する。この判決確定の日から5年間、刑の執行を猶予する」

じっくりと言い聞かせてから最後に量刑を言い渡したようです。 あと共犯の木村隆氏が主犯認定されたんですね。 やはり代理人とはいえすべて弁済した事は大きかったようです。 金さえ返せばいいのか、とも言われそうですが、松浦氏が被告人をきちんと監督するという意味で弁済金を出す事にした点を見て更正環境が整っていると判断したのも大きいかも知れませんね。
様子を見てると控訴はしなさそうな感じですがどんなもんでしょう。

【小室被告記者会見(1)】「ファンを裏切り本当に自分が情けない」(11:20〜11:25) [産経]

−−最大の恩人は

小室被告「当然、(エイベックスの)松浦社長、副社長はもちろん、被害者の方も寛大に私のことを考えてくれ、恩人だと思います」

−−被害者に直接会っての謝罪は

小室被告「判決がまだ確定していないので、まだどういう形になるか分かりません。しかし、被害者の方は公判中もわざわざ法廷に来てくださった、今でもその時もおわびする気持ちは変わりません」

−−判決公判で主文の言い渡しが後回しになったときはどう感じたか

小室被告「当然ですが判決を聞くのは初めてなので判決が最後にくるのは当たり前なのかなと思っていました。裁判官の話は走馬灯のように時系列で私の犯した過ちを教えていただいて判決が最後になったのかなと理解しています」

−−弁護士として判決をどのように思うか

弁護人「弁護士としては最大限に斟酌していただいたのかなと感謝しています。ただ、懲役3年というのは執行猶予がつくギリギリの判決です」

−−妻のKEIKOさん、楽曲を提供したアーティストに伝えたいことは

小室被告「私の曲を歌ってくれた方たちは、今回のことで少なからず、歌いづらい、晴れ晴れとした気持ちで歌えなくなったと思いますので、非常に申し訳なく感じています。どのくらい時間がかかるのか分かりませんが、私の曲をコンサートで歌ってもらえるようにしたい。現段階では、私の曲を持ち歌にしている歌手の方は大変つらい思いをしていると思い、胸が痛い、苦しいです」

−−執行猶予5年という内容を聞いてどう思ったか。改めて自分の言葉で率直に話してほしい

小室被告「率直に…。判決が最後になって、ずっと裁判官の方の話を聞いていて、『ああ、これは間違いなく実刑なんだ』と思いました。更生のため、支援してくれた人たちのため、これから一生懸命に働かなければいけない。正直すごく働きたいです。(執行猶予について)ああ、これで音楽をやらしていただけるのか、働けるのか、というのが率直な気持ちです」

−−以前に「チャンス」という言葉について話していたが、今回の判決でチャンスを得たと思うか

小室被告「当然まだ刑が確定したわけではないので何も言えませんが、今でも改めて被害者の方に何かしら喜んでいただきたいという気持ちがあります。ですので…まだ一概にこれがチャンスだと喜べる気持ちではありません」

−−判決でも指摘された生活のあり方について変えるつもりはあるか

小室被告「もちろんです。すべては私の慢心から始まったこと。一から出直すのですが、何が一なのか。エイベックス、関係者、音楽業界の先輩からいろんな厳しい言葉をいただいて、それで一からです」

確定すればですが…復帰の話をするならまあ年単位でしょうけど、執行猶予とはいえ有罪ですから社会的制裁もありますし、地道に生活態度で示していくしかないでしょうね。 まあぶっちゃけ小室さんの曲を何年も待つのは慣れてますからw、しばらく修行すればいいと思います。

関連:5月11日。 [KINENAOTO.COM](要登録)