09/10/17: エルクロスの衝突のあとが捉えられる [月探査情報ステーションブログ]

「データをみてこちらが吹っ飛ぶそうになった」と語っているのは、エルクロスの主任研究者であるアンソニー・コラプリート氏です。「エルクロスチームは、このデータを得るために一生懸命になって働き、高い内容を維持している。」

データを捉えたのは、可視光、近赤外のカメラ及びスペクトロメータだけでした。コラプリート氏によると、「衝突によって発生した噴煙が立ち上る様子や、衝突で発生した細かいちりなどがはっきりと捉えられている。放出物の明るさは、我々がモデル計算で予測していたうちでは最も低い方にあたっていて、これは衝突地点がどのような物質でできているのかについての手がかりを与えてくれることになるだろう。」とのことです。

また、衝突の様子は、本衛星に搭載されていた中間赤外線カメラでも数秒にわたって捉えられていました。この中間赤外線は主に温度データを提供するもので、このデータから、どのくらいの衝突地点の温度がどのくらいだったのかを知ることができます。また、可視光スペクトロメータでは、衝突の閃光のスペクトルを捉えています。これで、その地点でどのような物質があり、それが光を放出、あるいは吸収したのかがわかります。

本衛星が衝突するほんの数秒前に、熱・近赤外線カメラが衝突地点のすばらしい映像を送ってきています。これによると、セントールロケット2段目が衝突してできたクレーターは深さが約2メートル、直径28メートルになるということです。

地球の天文台などから観測できなかったのは噴出物がとても暗かったためらしく、LCROSS本衛星から観測したデータには噴出物の様子が捉えられていたようです。やったね!