大地震の被災地、宇宙の「目」で救援 [日経]

宇宙航空研究開発機構は、2020年まで5年間の運用延長方針が決まった国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の活用を抜本的に見直す検討に入った。森林火災や大地震の被災地を宇宙から監視する機能を新たに持たせる。また、アジア各国・地域に利用を開放し、宇宙実験を受け入れる。たんぱく質や新素材といった日本独自の基礎実験にこだわった従来の活用方針を転換する。

計画では、きぼうに火災の熱を検知するセンサーを取り付けたり、日本人宇宙飛行士が地球を見守る体制を整えたりする。観測情報を素早く地球へ送り、防災や救助に役立ててもらう。

宇宙実験は、アジア各国・地域に共同実験や研究提案を呼びかける。マレーシアとは、たんぱく質の結晶作製できぼうを有効活用する試みを始めているが、さらに規模を拡大する。宇宙分野の協力を外交関係の強化にもつなげたい考え。

これは悪くない気がします。ISSの軌道的に高緯度地域は除外されてしまいますが、そのかわり結構な頻度で上空を通過しますから。曝露部にセンサ取り付けるだけなら1機衛星を打ち上げるよりよっぽど楽です。最近じゃ長期滞在中の野口さんが連日のようにTwitter経由で地球撮影画像をアップしまくってますが、先日のチリ地震でも写真に収めてましたし望遠カメラでこれだけの解像度が得られるなら専用センサで結構なものが出来る気がします。現に天体観測もやってますから。

ただ政府内には、宇宙ステーションの運用延長に慎重な見方もある。宇宙開発担当相を兼ねる前原誠司国土交通相が開く有識者会議では、宇宙ステーションや有人宇宙開発の予算が膨らむことへの懸念が出ている。
宇宙開発担当の泉健太内閣府政務官は「宇宙ステーションの運用期間が延びたとしても、日本は前のめりにならずに冷静であるべきだ。宇宙開発のどの分野に資源を投入するのか、日本の身の丈にあった計画で有効に予算を使うことが大切」と話す。

しかし有人月面探査などに比べれば余程身の丈に合っていると思いますが。