はやぶさカプセル24日から開封 そぉっとそぉっと… [朝日]

宇宙航空研究開発機構は23日、小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰った小惑星イトカワ」の砂が入っている可能性があるカプセルを24日から開け始める、と発表した。内部の気圧を調整しながら、微粉末も逃さないよう顕微鏡で確認しながら作業する。開封が完了するまでには、1週間程度かかる見込みだ。

カプセルは、豪州から18日に神奈川・相模原の宇宙科学研究所に到着。これまで、X線を使って壊れていないか調べたり、ドライアイスやプラズマを使って洗浄したりしてきた。すでに1ミリ以上の小石や砂がなかったことは確認されているが、微粉末の砂は入っているのではないか、と期待されている。

イトカワは太陽に近づかない軌道で、地球のように内部が高温でもないため、46億年前に太陽系が誕生したころの姿をそのまま保っていると考えられている。宇宙機構によると、大きさが0.003ミリメートルほどでも、成分の分析は可能だという。

カプセル開封、24日開始=小惑星の砂、可能性も−宇宙機構 [時事]

宇宙機構によると、作業は相模原キャンパス(相模原市)の専用施設で実施。中に何らかの試料があった場合、7月に採取作業を始め、8月から分析に入る。

いよいよ明日から1週間ほど掛けての開封作業に取りかかるようです。ドキドキ。内部は真空なので慎重な作業になります。

「はやぶさ」から [JAXA]

的川先生から!

中でも私が目撃した2005年11月から12月にかけての管制室での5回にわたるイトカワへの降下オペレーションは、思い出しても目頭の熱くなるような感動的な光景だった。そこでは、繰り返し襲ってくる人生で初めての試練と難題に、懸命に取り組む若いスタッフの美しい姿があった。昨日は3 kmを降下するためにぎこちなく慎重なやりとりと手つきをしていた面々が、今日は「はやぶさ」に同じ距離を降下させるのに、スムーズで慣れた手さばきでオペレーションをこなしている。技術的な問題を解決するために必死になっているのに、日一日と自信と輝きを増しながら成長していく素敵な表情とチームワーク──逆境は人間を鍛える。読書を何年間も続けても、若者たちをこれほど加速度的に進歩させることはないであろう。

その「はやぶさ」の小さな体が文字通り燃え尽きていった空に、今日も宵の明星が光を放っている。さあ次は「あかつき」と「イカロス」にわれわれの主戦場を移そう。日本の太陽系探査が世界をリードする時代を、コップの中の嵐を乗り越えて、宇宙科学にたずさわるすべての人々の力で切り拓いていこう。「はやぶさ」の余韻を日本の未来をつくる情熱に合流させて、新たな共感の世紀にふさわしい事業に挑戦しよう。

大いにうむ。