小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)サンプルコンテナ開封作業の開始について [JAXA]

宇宙航空研究開発機構JAXA)相模原キャンパス内のキュレーションセンター(※1)において、「はやぶさ」サンプルコンテナ(※2)の開封作業に、2010年6月24日(日本時間)から着手いたしましたので、お知らせいたします。
なお、サンプルコンテナの開封終了までには1週間程度かかる見込みです。

(※1)キュレーションセンター:試料の受入、処理、保管を行う施設
(※2)サンプルコンテナ:カプセル内にあり、サンプルを格納するための専用コンテナ

なお、本キュレーション作業は、NASAと共同で実施しております。

ついに始まったようです。ドキドキ。

はやぶさ:カプセルの試料容器開封 気体採取に成功 [毎日]

小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセル内の試料容器を開く作業が24日、宇宙航空研究開発機構JAXA宇宙科学研究所相模原市中央区)で始まった。JAXAによると、同日までに気体の採取に成功した。この中に、小惑星イトカワ由来の気体が含まれているかどうか、今後慎重に分析する。

試料容器は円筒形で二重構造。22日、開封作業の準備段階で、外側の容器のふたを開けた際に微量の気体が採取された。容器は宇宙空間では真空状態になるよう設計されており、気体は▽イトカワで採取した物質の表面から発生した可能性▽地球帰還後、大気が混入した可能性▽はやぶさ内部の樹脂や金属などから発生した可能性−−が考えられるという。

探査機カプセルから微量のガス 小惑星由来? 詳細分析へ [共同]

宇宙機構によると、22日に相模原市開封・分析施設で収納容器を特別な機械にセットした後、容器内部の気圧を測定。何もなければ真空のはずの内部に、ごくわずかの気圧を確認したため、開封と同時にガスを取り出し、分析に向けて保管した。

宇宙機構は24日に容器内部の直接的な確認のための本格的な開封に着手。今後、容器のねじを外したり、ワイヤをほどいたりした上で、外した部品それぞれに小惑星の砂ぼこりなどが付着していないかを慎重に確認。

6月24日午後5時からの記者会見(とりあえず写真だけ) [松浦晋也のL/D]

 今日、「ガスの採取に成功」というニュースが流れたがニュースソースはこの記者会見である。本日、カプセルのふたをちょっと空けて、内部から希薄なガスを採取したということだ。注意しなければならないのは、これはイトカワ由来のものとは限らないということ。カプセルは二重のOリングによるパッキングで外部から遮断されているが、再突入後1気圧の地上の空気がどうしても極微量だが入り込んでいく。

 内部に何か入っているか気になるところだが、分析はどこに微粒子がついているか分からないために慎重に慎重に行われる。打ち上げ時、最後の整備を受けた内之浦のダストが紛れ込んでいる可能性もある。内之浦のダストは別途採取されており、「これは内之浦で紛れ込んだもの」と判定できるようにしてある。

 本日の記者会見における、川口淳一郎プロマネの発言、「何かが入っているかといえば、まず間違いなく入っています。それはもう、打ち上げ時に紛れ込んだダストが往復飛行して戻ってきていますよ」
 東京本社会場で解説役をしていた向井利典教授「鹿児島には桜島もあるしな」

おお? これは何だろう… 色んな可能性がありますが、仮にサンプルからの揮発ガスだとすると凄いですね。なんかワクワクしてきた。もっとも、微量の大気が入り込んだ可能性もあります。完璧な真空を維持するのは難しそうですし。何にしろ続報に期待。ダジャレではありません。