「みちびき」12月にもGPS実験 低価格カーナビや観光案内に応用も [日経]

 「打ち上がってから(周囲の)反応が良くなっている」――。宇宙機構・宇宙利用ミッション本部の寺田弘慈・準天頂衛星システムプロジェクトチームマネージャは9月27日、軌道投入成功後の会見でこう述べた。関係者のこうした感想の背景には民間企業の前向きな動きがある。

 打ち上げ後まもなく、米半導体メーカーのブロードコム社が準天頂衛星の電波を処理する専用チップを開発すると発表。日本版GPSが構築された暁には、携帯電話など様々な装置に専用チップが搭載されることになり、大きな需要が発生するからだ。ほかにも海外1社、国内1社が関連技術を開発するため、宇宙機構に対して協力を要請してきているという。

 みちびきを使った実証実験には関係者の予想を上回る101の企業・研究機関が参加し、子どもの見守りシステムや観光案内、無人農機運転、防災、GPS電波の届きにくい山間部の精密測量など58ものテーマに取り組む。本格的な研究開発投資に踏み切る企業は少ないとみられているが、それでも各社が実験に名乗りを上げているのは、3基体制が確立してから動いたのではビジネスチャンスを失うと考えているからだ。

ブロードコム、準天頂衛星システム(QZSS)「みちびき」に採用 BCM4751 GPS受信機、QZSS衛星からの信号およびコードの受信に成功 [共同]

見切り発車じゃないかと言われるとアレですが、実際にモノが打ち上がってから実現性が高まるという話もまあありますよね。前原さんが強気な発言をしているのも後押しになってるかも知れませんが。対応製品を開発すると名乗りを上げたうちの1社は米Broadcom社だそうです。