世界の湿地を「日の丸」観測衛星が調査 宇宙機構 [朝日]

 干潟や河川など、水鳥の生息地として重要な湿地を、宇宙から詳しく調べて保護に役立てることになった。宇宙航空研究開発機構は18日、地球観測衛星「だいち」による協力協定を、ラムサール条約事務局と結んだ。2011年にも観測を始める。

 湿地は豊かな生態系があり、水質浄化にも役立っている。湿地保全のために作られたラムサール条約には現在、世界の約1800の湿地が登録されているが、開発による減少をどう食い止めるかが課題になっている。

 これまでに津波や大地震など災害時の撮影でも活用されてきた「だいち」は、放射した電波の反射を調べる特殊なレーダーを持つ。雲や木々の枝葉を透かして、地表にあるわずかな水面でも見分けることができる。定期的に観測することで、湿地の面積がどの程度減っているか、などを調べられるという。

 1枚当たりの画像は70キロ四方で、年に50枚を撮影する。観測する湿地は、アジア地域が中心になる見込み。協定は名古屋市で始まった国連地球生きもの会議に合わせて結ばれた。

「だいち」搭載のLバンド合成開口レーダーはこういうのが得意ですね。存分に活躍して頂ければと思います。あと「国連地球生きもの会議」はCOP10と書いた方が通じやすいかも。