平成22年宇宙開発委員会(第41回) 議事録 [宇宙開発委員会]

【森尾委員】 もし気体があれば、それをとってくることになるのですか。

JAXA(藤村)】 そういうこともありますし、実際には、イトカワのサンプルを採取した後、宇宙線でたたかれたり、太陽風でたたかれたりして小惑星の表面にたたき込まれているものが、サンプルを回収した後、密閉すると、残留ガスといっているものがサンプルからじわじわと出てくるということを期待しておりました。
 実際には「はやぶさ」はいろいろトラブルがございまして、着陸してサンプルをとった後、すぐふたをすることできませんでした。ですから、今あるものが本当にそのものなのかどうかというのは、今後分析をした結果になります。

【森尾委員】 戻ってきたときに、最初、X線検査して、X線では確認できるような大きさのものはないということが一度発表されて、ただ、非常に小さなものはありましたということですね。

JAXA(藤村)】 我々はそういう発表をしておりません。X線CT(ComputedTomography;コンピュータ断層撮影)ではこういうことで大丈夫でしたというお話をして、CTのスキャンの幅はどれだけですかという質問に対して1ミリスキャンをしていますというお話までいたしました。
 それに対して、新聞とかマスコミの方が、1ミリスキャンをして見つかっていないので、1ミリ以上のものが見つからなかったという発表を新聞社等が独自にされたのであって、我々は発表しておりません。

そういえば確かに、CTでカプセルを検査したよ、1mmでスキャンしたよという話が何故かサンプルの話になって報じられてましたねw まあ間違ってはいないわけですが…

JAXA(藤村)】 隕石とは随分違いますし、それから、これが酸素に触れていないとか、熱に触れていないとか、それから、とった場所がわかっている、とった時刻がわかっているということで、隕石とは全然違う情報だと思います。
 したがって、今までの隕石学で進んでいたあるベースを、はるかに凌駕した新しい学問がこのサンプルを使って、ここから、世界中でスタートがかけられると理解しております。

素晴らしい!

【野本委員】 この応募の中で「こうのとり」が一番多かったということですか。有効な、例えばもう既に使われているものを除いて、応募された数の中で、「こうのとり」というのが多かったということでしょうか。

JAXA(上野)】 まず上位10位の中から、このHTVを最もよくあらわしており、我々の意図等にもかなうものということで「こうのとり」を決めさせていただいたということで、最多提案のものではありませんでした。

JAXA(上野)】 ほかには、わりと多かったのが「かけはし」、これは、COMETS、通信の実験衛星に使っているもので、既に使われている名称として募集の際には同時にお知らせしていたのですが、そういう同じお名前をいただいたのが多かったです。あとは、「ひきゃく」とか「みらい」などもございました。

【池上委員長】 そうすると、HTVにコウノトリのマークか何かを入れるのですか。

JAXA(上野)】 まだそこまでは考えておりません。少なくとも2号機にそういうマークをつけることは予定しておりません。

こうのとり」が最多だったわけではなく、上位からチョイスしたそうです。まあ難易度高かったですし、わりとネタっぽいのもありましたしねw こうのとりロゴはJAXAのPVに出てくるロゴっぽいのが結構良かったです。

平成22年宇宙開発委員会(第40回) 議事録 [宇宙開発委員会]

JAXA(遠藤)】 正確に覚えておりませんが、ISSに一月ぐらい係留する予定です。約一月係留した後に、プログレスよりも先にATVが来ますが、ATVの結合場所は、HTVとは別の場所であるロシア側にありますけども、交錯して運用はできませんので、うまく順番にいくようなスケジュールが今のところ組まれております。

【池上委員長】 ATVとHTVが両方ともステーションにくっついているという状況は別に構わないわけですか。

JAXA(遠藤)】 別に構いません。

別にかまわんらしい。