東北地方太平洋沖地震関連 2011.04.26

福島県須賀川市長沼地区 山間襲ったもう一つの「津波」被害 [産経]

 東日本大震災に見舞われた3月11日、三陸沿岸を巨大な津波がのみ込んだのと同じ時間帯に、山あいにある福島県須賀川市長沼地区をもう一つの“津波”が襲った。灌漑(かんがい)用ダム「藤沼湖」の高さ約18メートルの堤防が地震で決壊。25メートルプール4200杯分、150万トンの水が一気に流れ出し、濁流が家屋や田畑をのみ込んだのだ。

こちらは堤防の決壊ですが、他にもどこかの湖で共振が起き津波が発生したという話もありましたね。内陸部でも水際は要注意ですね。

鉄筋ビル、浮力で倒壊 現地調査の分析結果 [産経]

 国土交通省国土技術政策総合研究所などは26日、東日本大震災の現地調査の報告会を開いた。宮城県女川町などの沿岸部で鉄筋コンクリートのビルが津波で根元から倒れ押し流された被害について、建物内に水が流れ込んだ際、天井との間に空気がたまって浮力が発生したことが原因とみられるとの分析結果が報告された。

 報告会に参加した独立行政法人建築研究所」によると、調査した女川町などのビルは、観測された津波の高さでは構造計算上、倒壊しないはずだった。一方、窓や戸など開口部が少ない特徴があり、同研究所は今後、さらに詳しいシミュレーションをして倒壊の原因を特定する。

 報告会では、今後、震災復興で津波からの避難先となるビルの設計では、こうした浮力や波力も考慮しながら構造計算を行うべきだとの指摘があった。

「引っこ抜かれた感じ」という感想を書きましたが、なんとその通りだった可能性があるようです。というかビルが浮くってもう何が何やら…。

震災当日、東電社長の輸送機が防衛省指示でUターン [産経]

 清水社長は震災当日、関西に出張中で、奈良市平城宮跡も視察した。東電によると清水社長は午後3時ごろ、帰京すると伝えてきたが、東京に向かう高速道路が通行止めとなり、奈良から名古屋まで電車で移動。名古屋空港から東電グループの民間ヘリで帰京しようとした。だが、航空法の規定でヘリは午後7時以降は飛行できなかった。

 防衛省によると、午後9時半ごろ、首相官邸にいた運用企画局長に対して、清水社長を空自輸送機に搭乗させるよう要請があった。官庁間協力に基づく、経済産業省からの働きかけとみられる。

 清水社長は名古屋空港と同じ敷地内にある空自小牧基地からC130輸送機に搭乗。11日午後11時半ごろ入間基地(埼玉県)に向けて離陸した。

 防衛省では同じ11時半ごろ、運用企画局事態対処課長が北沢氏に「東電の社長を輸送機に乗せたいとの要請がある」と報告。北沢氏は「輸送機の使用は(東日本大震災の)被災者救援を最優先すべきだ」と強調した。

 これを受け、事態対処課長は統合幕僚監部などを通じ、空自部隊に清水社長を搭乗させないよう指示しようとしたが、すでにC130は離陸していた。ただ、離陸直後だったため、課長は即座にUターンするよう求めた。同機は離陸から約20分後にUターンし、12日午前0時10分ごろ小牧基地に着陸した。

 課長は清水社長が搭乗したC130が離陸し、それをUターンさせたことを北沢氏に報告していなかった。北沢氏は最近までこうした事実関係を把握していなかった。

錯綜しまくってるなという感じ。陸路がダメになったから空路を依頼したのにこれに対する「車を飛ばせばいい」という枝野さんの反論はどうかと。

放射性物質、100分の1に減少…原子力安全委 [読売]

それでも毎時100億ベクレルだそうですが、減少傾向は続いているようです。

1号機「水棺」作業、27日着手 注水量増やし安定図る [朝日]

 26日午前5時現在、1号機は圧力容器上部の温度が134度と、第一原発の中で最も高い。毎時6トンの水を、格納容器の内側にある原子炉圧力容器に入れて燃料を冷やしている。東電は、27日に「水棺」に向けて注水量を14トンまで増やし、蒸気を意図的に圧力容器の外へ逃がして格納容器に水をためる作業に入る。

 東電によると、格納容器にたまった水の水面は現在、底部から約6〜9メートルの高さの位置にある。まだ圧力容器には接していないとみられる。今後、総量で7400トンの水を入れて、底部から18メートルの高さまで水を満たす予定だ。

 1号機には事故発生から総量で7500トンの水をすでに注入している。東電は「注水量と燃料から出る熱による蒸発量からみても、格納容器の密閉性が保たれずに水が漏れている可能性がある」としている。

 このため、東電は26日、原子炉建屋内に遠隔操作のロボットを入れて、格納容器にケーブルを通すための配管などから水漏れがないか確認した。目立った水漏れなどは確認できなかった。27日に注水量を増やした時点で、改めて圧力や水位の変動を確認する。その後、一度水量を減らして格納容器や容器を支える原子炉建屋の耐震性に問題がないかを調べる。

 問題がないと判断すれば、再び注水量を増やして燃料上端部まで水をためる。核燃料を100度未満の安定した状態にする「冷温停止」をめざす。

圧力容器に注入した分の水が蒸発して配管から漏れ出し格納容器内に溜まり水棺に近い状態になっているようですが、圧力容器の圧力がさほどでもないので注入量を増やして漏れが無ければこのまま進めるようです。

東電、初期の運転記録未取得 初動検証へ取り出し指示 [共同]

 各号機の中央制御室は電源が復旧し照明が点灯しているが、空調の停止などで放射性物質による汚染が進行。現在は約6時間ごとに短時間滞在し最小限のデータを確認しているだけで、作業員は常駐していない。東電は「データが打ち出された紙も汚染され、持ち出しにも工夫が必要だ」と説明している。

なんで公表されてないのかと思ったら、そもそも取り出すことが出来てなかったらしい。

放射線監視、無人観測艇に任せろ 海水も大気もOK [朝日]

 この無人観測艇は、東海大や東京大などが2000年に開発した「かんちゃん」(全長約8メートル)。軽油で発電した電気で航行する。速度は時速5〜6キロとゆっくりだが、最大で4千キロ程度、約1カ月連続航行できる。

 全地球測位システム(GPS)で自分の位置を確認しながら進み、あらかじめ設定した調査ポイントを自動的に回って測定をする。進む方向や速度は地上から人工衛星経由で遠隔操作も可能だ。01年には三宅島沖で大気中の火山性ガスと海洋観測を同時にこなした。

 計画では、原発から半径30キロ圏内の海上のうち、放射線量が高く、これまで十分な調査ができなかった海域を中心にジグザグ航行を繰り返すなどで観測する。

 「かんちゃん」は静岡市清水区のマリーナにあり、04年以降、観測に使っていなかったことから機器の点検や整備を進めている。すでに海水の塩分や水温、風速や風向などを測るセンサーは搭載されているが、新たに約500万円かけて海水中の放射性セシウムなどの検出器と、大気の放射線量測定器を積み込む。1〜2カ月程度で現場海域に投入する計画だ。

 千賀教授は「東京電力側から先月打診があり、福島沖での観測に使えるかどうか検討を重ねてきた。なるべく早く現場海域に投入できるよう、準備を進めたい」と話している。

なんか色んなところから掘り出し物が出てきますねw これまで日の目を見なかった類いのロボットがこれで一気に発達するのかも。