東北地方太平洋沖地震関連 2011.05.21

日中韓が風評被害防止で連携へ 22日に首脳会談 [朝日]

 21日午後、3人の首脳は福島市内の県営あづま総合体育館を訪れた。菅首相が温首相と李大統領に近付いて「福島県産の野菜があります」と手招きし、アスパラガスやトマト、イチゴが並んだ長机の前へ。3人はサクランボをほおばり、キュウリをかじった。

 温首相は福島に先立ち訪れた宮城県名取市で、同県女川町の水産加工会社の専務、佐藤充さんが中国人研修生20人を避難させた後に津波にのまれて命を落としたことに言及。「災難を前にして、助ける人はどこの国とか考えなかった。みんなが友人、親戚だという考えだった」とたたえた。

 温首相は日本産品の「風評被害」対策にも言及。中国への輸入規制について安全確保を条件としつつ「緩和させていきたい」と表明した。中国からの観光客が激減したことについても「観光交流を回復し、拡大していきたい」と語った。

 李大統領は名取市で犠牲者に献花、黙祷(もくとう)した後、「すべての韓国国民が私に温かい心を伝えてくれと言った。(震災直後に秩序を守った)日本国民の節制された姿と勇気には世界が驚いた」と記者団に語った。

まあ普段は外交上色々とある間柄ですが、わざわざ福島入りの提案に応じてくれたのはとても有り難いと思います。てか諸外国が神経とがらせてる中でこれに応じるとは流石に思ってなかったw

巨大地震 揺れと滑りが交互に [NHK]

「今回の巨大地震では、プレートの境目に蓄積されていたひずみの大きさ以上に陸側のプレートが大きく滑ったとみられ、余震でプレートが反対の方向に戻るように動く非常にまれな現象も観測された。ほかの地域の地震でも同じような大きな滑りが起きるおそれがないか、研究を進めていきたい」と話しています。

動画で見てもよく分からない… かなり複雑な動きですね。

窮余の「循環注水」、実は既定路線か 福島第1原発 [日経]

 一見すると大幅な工程変更にも思えるが、東電に焦りは感じられない。それもそのはず。作業自体に大きな変更はないからだ。

 実は、循環注水の手法は4月17日に示した最初の工程表に書いてある。汚染水処理の項目にある対策30「滞留水を保管可能な施設に移動」、対策38「水処理施設を設置、高レベルの汚染水を除染/塩分処理し、タンクに保管」、対策45「処理された水を原子炉冷却水として再利用」――などがそれだ。

 事実、東電は循環注水に向けてこれまで準備を進めてきた。4月19日から集中廃棄物処理施設への汚染水の移送を開始。水処理装置も仏原子力大手アレバ社と米キュリオン社に発注し、6月の稼働を目指して搬入作業を進めている。稼働後は対策45で示す通り、処理した水を圧力容器に戻せば、循環注水は実現する。つまり循環注水は新たに出てきた方法ではなく、1カ月前に発表した方法の看板をかけ替えたに過ぎない。

そりゃ普通に状況に応じた複数案を用意してますよね。じゃなけりゃこんな手早く代案を用意出来るわけないですし。

 ただ、「東電は最善のシナリオしか示していない」と危機管理の専門家は批判する。実際には複数のシナリオを想定して周到に準備していたのかもしれないが、それを伏せたままでは、行き当たりばったりの計画変更と区別できない。情報公開のあり方を再考しなければ、国民の不信はぬぐえない。

確かにこれはあると思います。

メルトダウン、曖昧な定義 専門家「大量漏洩の危険性低い」 [産経]

 「メルトダウン」という用語を有名にした米映画「チャイナ・シンドローム」(1979年)では、米国の原発メルトダウンすれば高熱の核燃料が地球の裏側の中国まで突き抜ける−という冗談が語られ、そのイメージが一般に定着してきた。

 今回の事故後、経済産業省原子力安全・保安院は「燃料が溶けて下に落ちる状態」と定義したものの、実は正式な用語ではない。

 大阪大学大学院の山口彰教授(原子炉工学)は「映画のように、溶融した燃料が圧力容器を突き破って外部へ漏れ出す状態を想起する人もいるだろう。定義が曖昧で、誤解を招く可能性もあるため専門家はあまり使わない」とする。

 保安院は、炉心損傷の深刻さに応じ、焼き固められた燃料本体(ペレット)を覆う被覆管が溶ける「炉心損傷」、ペレットも溶ける「燃料ペレット溶融」、ペレットや被覆管で構成する燃料集合体の形状が維持できなくなり溶けたものが原子炉の下部へ落ちる「メルトダウン」に3分類するが、その区別は困難だ。

 では、燃料はどれくらい溶けたのか。東電は、燃料の熱で1号機の圧力容器下部には複数の微細な穴が生じ、燃料の一部が漏出した可能性があるとしているが、実態はよく分からず、2、3号機もメルトダウンの可能性が指摘される。

 米スリーマイル島原発事故(79年)では、燃料の約45%が溶けたが、炉内の状況が確認されたのは約10年後だった。

 山口教授は「圧力容器の下部に水があり、温度も安定している。溶融燃料が連鎖的に核反応を起こす臨界状態になる可能性は低く、底が抜けて大量の燃料が漏れ出すとは考えにくい」と指摘している。

大雑把な定義の言葉を断定的に使用するのはよろしくないですよね。