JAXA、観測衛星「しずく」(GCOM-W1)と実証衛星「SDS-4」をプレス公開 [マイナビ]

「しずく」はGCOM-Wの1号機であるが、センサの位置付けとしては、観測衛星「みどりII」に搭載した「AMSR」やNASAの観測衛星「Aqua」に搭載した「AMSR-E」の後継ということになる。AMSR2は、AMSR-Eに比べ、アンテナが1.6mから2.0mに大口径化して、観測の地上分解能が向上。また校正用に搭載する装置も改良されており、精度が増したという。

AMSR2のアンテナは、1.5秒で1周という速度(40rpm)で回転。地上の広い範囲を一度に観測することが可能なため(幅1,450km)、わずか2日で全球観測を終えることができる。アンテナは回転しているため、地球の反対側を向いているときは観測していないが、このときはセンサが高温校正源(約300K)と宇宙背景放射(約3K)を計測して、誤差を校正する仕組みだ。

なるほど、観測と校正を交互に連続して行ってるんですね。衛星本体はNEC、AMSR2が三菱電機らしい。あとPVでもありましたがスラスタが全部衛星アダプタ接合部内に配置されてるんですよね。これって珍しい設計なんでしょうか?

日程はともかく、打ち上げ時刻については、衛星を投入する軌道の都合により、深夜(大体1時半の近辺)になることが分かっている。これは、「A-Train」というNASA主導の衛星群に参加するためだ。A-Trainの衛星は現在、Aquaを先頭に4機の衛星が編隊を組んで飛行しており、「しずく」は先頭に入る予定。このようにすることで、ほぼ同時(10分以内)に同じ場所を複数の衛星で観測することが可能になるのだ。

ナイトロンチ! これは見に行きたい!

初号機である「SDS-1」は2009年1月に、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の相乗り衛星として、H-IIAロケット15号機で打ち上げられた。SDS-2と3は概念設計どまりで実際の開発には進まなかったため、SDS-4がシリーズとしては2機目ということになる。

今回JAXAからは小型衛星SDS-4も相乗り。新規開発技術の実証を行います。リアクションホイールが間に合わなかったのは惜しかったですね。