JAXA、"空飛ぶ雨量計"こと「二周波降水レーダ(DPR)」をプレス公開 [マイナビ]

大塚さんによるレポ。今回も解りやすいです。

「二周波降水レーダ(DPR)」は、電波を地球に向けて照射し、その反射波を観測することで、地上の降雨量を調べられる装置。1997年より軌道上で運用している「降雨レーダ(PR)」の後継機として、JAXA情報通信研究機構(NICT)と協力して開発していた。

従来のPRでは、観測にKuバンドの電波のみを使っていたが、DPRはその名称の通り、これに加えてKaバンドの電波も利用する。KaバンドKuバンドよりも周波数が高く、強い雨などでは減衰してしまうが、感度が高く、弱い雨の観測や、雨と雪の区別が可能。この2つの周波数を組み合わせることで、熱帯の強い雨から高緯度地方の弱い雨までを、精度良く観測することができるようになる。

GPM主衛星は、JAXANASAが共同で開発。衛星バス(本体)とGMIはNASA、DPRはJAXAが担当し、打ち上げもJAXA側で実施する。こうした役割分担は、現行機のTRMM/PRでも同様だった。

DPRに関しては、「可動部がないので信頼性は高い。5年後でも残存確率が0.8以上あるので、実力的には5年以上のミッションを達成できる設計になっている。事実、TRMM/PRは打ち上げからすでに14年が経過しているが、まだ動いている」(同)とのことで、寿命に関して心配はないとした。

現在のTRMMと同じく高度約400kmというISS並の低軌道を周回するため、軌道維持のための推進剤が一番寿命を左右するようです。断熱材も原子状酸素に対する耐久性を上げているそうです。今年打ち上げられる「しずく」もこのGPM副衛星の1つですし、多分今年の特別公開ではブース拡大してそうですね。あとGPM衛星の質量とかちょっと探してみたけど見当たらなかった。また今度探そう。