小惑星探査機「はやぶさ2」の挑戦 第1回:はやぶさ2ははやぶさの“後継機”ではない [日経テクノロジー]

要ログイン記事。川口先生のインタビューです。

――はやぶさがそのまま行方不明になった時に備えて、次の探査機を立ち上げるという意図だったそうですね。

川口 そこはちょっと違います。結果的にそうなった部分はありますが、本来の意図は“人”でした。

まず世代を超えて宇宙探査の経験をつないでいくためには、前の計画とオーバーラップして次の計画を立ち上げねばならないということが、なかなか理解してもらえなかったです。なにしろはやぶさは帰還途中なわけで「まだはやぶさが飛んでいるじゃないか」「結果が出ていない」「技術を実証するといってもまだ実証できていないぞ」とずいぶんと言われました。

色々理由を付け、そしてもちろん既存のラインナップに割り込む大変さはあるでしょうけど、更に帰還後の大盛り上がりの最中ですら予算を確保するのに数年を要したくらいですから、宇宙科学が押し込まれている「枠」の固さというのはそりゃもう相当なものなんでしょうね。