次なる挑戦、「はやぶさ2」プロジェクトを追う(9):「はやぶさ」「あかつき」の苦難を糧に 〜化学推進系の信頼性対策【後編】〜 [MONOist]

はやぶさ」で第2回タッチダウン時に発生した化学推進剤リークの対策として、コンタミや溶接、バルブの動作頻度の監視などの対応を取ったとのこと。

 ただ、調圧系を2つに分けるというのは、ほとんど前例がない。というより、これはむしろ「苦肉の策」ともいえる。森助教も「今回は時間がなかったため調圧系を分離したが、今後はやらない」と断言する。重量が増すなどのデメリットもあるからだ。

 調圧系には、高圧ヘリウムが使われている。今回、調圧系を分離したことで、塩の生成というリスクは排除できたが、その半面、高圧部が増えたことが新たなリスクにもなり得る。万一、高圧部が壊れたら探査機に深刻なダメージを与えかねないからだ。

こちらは「あかつき」で発生した推進剤の透過対策。物理的に分離という手法を取ったものの、これはあくまで強引な対策であるようです。