JAXA、月軟着陸を高精度化する技術開発−南北極域で誤差100m内 [日刊工業新聞]

 宇宙航空研究開発機構JAXA)は1日、月の南北極域に、誤差100メートルという世界初の高精度で軟着陸する宇宙技術を開発することを明らかにした。新技術を搭載した無人宇宙船や、月面を移動・探査するロボット(ローバー)を開発するもので、将来の宇宙探査技術に役立てる。今回の新技術開発についてJAXAは、米航空宇宙局(NASA)が2019年に打ち上げることを目標に、月の資源の実証を目指すプロジェクトとの日米協力ミッションとして技術検討を進めているとしている。
 開発する宇宙船は、月表面に軟着陸する技術で、目的の着陸点の誤差が100メートルという高精度を実現する。この技術は、探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワに着陸する際に使われた独自技術をベースに開発。宇宙船に載せたローバーを使うことで、水や氷の存在の可能性のある月極域の地形などを探査できる。開発費は無人宇宙船だけで約300億円、輸送費(ロケット打ち上げ費用を除く)190億円の計490億円。
 文部科学省JAXAが開発する無人軟着陸技術の経費として、15年度概算要求に盛り込む方向で検討する。

これってSLIMで実現しようとしている技術だったと思うんですが、それとは別に実施するんでしょうか? 「協力ミッション」というニュアンスからすると、探査機の共同開発などではなくミッション単位で協力するというふうに読めますが、これに関する資料はまだ公開されていないようなので詳しいことは分かりません。開発費の規模からするとSELENE-2クラスですがどんなもんなんでしょう。(ていうか「打ち上げ費用を除く輸送費」というのがちょっと謎です。軌道モジュールとか?)