ロシア、アンガラA5ロケットの1号機を打ち上げ 順調に飛行中 [sorae.jp]

 アンガラA5は、アンガラ・ファミリーの中では大型機にあたり、現在ロシアが運用しているプロトンMロケットとほぼ同等の打ち上げ能力を持っている。プロトンMは、近年打ち上げの失敗が増えており、また毒性のある推進剤を使っていることや、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地以外からの打ち上げができないこともあり、ロシアでは早ければ2020年にも、プロトンMからアンガラA5への代替を行いたいとしている。

 アンガラA5はアンガラ1.2と比べると、第1段(URM-1)の周囲に、さらにURM-1を4基装着しており、見るからに力強い格好をしている。この構成で打ち上げが行われたのは今回が初めてだ。

アンガラA5ロケット、打ち上げ成功 ロシア最新鋭の大型ロケット誕生 [sorae.jp]

 アンガラA5-1LMはモスクワ時間2014年12月23日8時57分(日本時間2014年12月23日14時57分)、ロシア北西部アルハーンゲリスク州にあるプレセーツク宇宙基地の35/1発射台から離昇したロケットは順調に飛行し、打ち上げから約12分後に、アンガラA5-1LMから上段のブリーズMが分離された。
 その後ブリーズMは、4回に分けた燃焼を行い、打ち上げから約9時間後の23時57分に目標の静止軌道に到達した。ブリーズMの先端には、人工衛星を模した質量2,000kgの重りが搭載されており、両者はくっついたまま、この後静止軌道を離れて、他の静止衛星の邪魔にならないように、より高い軌道(俗に墓場軌道と呼ばれている)へと移る予定だ。




うおおかっけえええー! 前回の弾道飛行試験に続いて今回も中継は無かったようですが、これを書いている時点でダミーペイロードの軌道投入にも成功したようです。A5というのは第1段コア機体相当のURMというブースターを5基束ねた構成で、それはもう大迫力ですね。この重量感はデルタ4ヘビーに通じます。A5の打ち上げ能力は低軌道に24.5tですが、構想中のA7にもなると40tを超えます。うーんマッシブ。かつてのエネルギアやNASAが開発中のSLSには及びませんが、今流行っているこの手の組み合わせ方式は柔軟性がありますね。本邦においては、構想で終わったものですがこちらの資料によるとH-IIA222型で低軌道23t(H-IIBは19t)。現在開発中の新型基幹ロケット(H-III)もやってみればこれくらいの能力は出せそうな気がしますが…まずそれを使う必要のある計画が承認されなければですねw