すばる望遠鏡が真価を発揮−新補償光学システムによる試験観測に成功 [AstroArts]

素晴らしい。

補償光学は、大気のゆらぎをリアルタイムで補正する技術だ。ハワイのすばる望遠鏡にも用いられているが、このたび2世代目の補償光学システムの開発と試験観測に成功した。このシステムを使うことにより、すばる望遠鏡の解像度は10倍になり、大気が存在しない場合の理論的解像力に匹敵する。さらに、従来と違って、どんな方向の空でも大気のゆらぎを補正できるようになる。

188素子補償光学装置を用いて試験観測を行ったところ、波長2マイクロメートルの近赤外線で0.063秒角という解像度が達成されたという。理論値が0.06秒角なので、まさに真価を発揮できるようになったといえるだろう。これまで補正が不可能だったシーイングの悪い気象条件や、可視光観測における補正も可能となる。

すばる的にほぼ理論限界に迫る解像度を叩き出したそうです。 凄いなあコレ。 仕組みは、レーザーで擬似的に目印になる星を作り実際の星との誤差を検出し、電圧で伸縮する188に分割された特殊なレンズが毎秒約1000回補正を行ない大気のゆらぎを打ち消すというものだそうです。 これにより、解像度はハッブルの3.5倍を達成するという話。