「きぼう」船外実験プラットフォーム利用ミッション全天X線監視装置(MAXI:マキシ)が世界最速で全天X線画像を取得 [JAXA]

宇宙航空研究開発機構JAXA)および理化学研究所(RIKEN)は、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟 船外実験プラットフォームに設置されている全天X線監視装置(MAXI: Monitor of All-sky X-ray Image)による全天X線画像の取得を、これまでの全天X線観測の中で最も短期間で取得しました。

この画像では約180個のX線天体が目視でも認識でき、このような全天カラー画像がわずか2カ月余りで得られたのは世界で初めてのことです。また、このX線エネルギー範囲での全天画像は30年前の米国のHEAO衛星が2年間観測したデータを使用して合成されたものがありますが、それ以来取得されておらず、約30年ぶりとなります。
(HEAOによる画像:http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/ap960102.html)。
さらに、MAXIは、観測を開始してからこれまでに急に増光した天体5個について、国際的なネットワークに速報をしました(図-2のA0535+26、GRB090831A、GRB090926B、XTE J1752-223及び4U2206+54)。
MAXIはこのような観測を繰り返すことにより、全天で1000個を越えるX線天体の1日から数カ月にわたるX線の強度変化を90分に1回の間隔で監視し、いわばX線による全天の動画をカラー撮影します。この時間の尺度で、クエーサーなどの銀河系外の活動天体を、MAXIほどの高感度で系統的に全天モニターするのは初めての試みです。検出限界は、宇宙X線の観測で標準天体として使われる「かに星雲」の強度の1000分の1に達します。また、今後、観測を重ねることにより、これまでの全天型のX線観測装置の10倍を超える感度に到達する見込みです。

いいですねー。これによってX線観測速報をバシバシ出しているそうです。それを受けて高解像度の天文衛星がカメラを向けるという感じでしょうか。