陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)による東日本大震災の緊急観測結果(34) [EORC/JAXA]

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2011年3月11日の大地震以降、陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のLバンド合成開口レーダ(PALSAR;パルサー)による現地観測を継続して実施してきました。2011年4月18日にもPALSARによる観測が行われ、2011年3月3日に同じ軌道から取得された画像と比較することにより、東日本大震災に伴った地殻変動の検出を試みました。また今回の観測では、2011年4月11日に福島県浜通りで発生したM7.0の地震によると思われる地殻変動の検出にも成功しました。

「だいち」は現在運用出来ない状況ですが、そうなるまでに取得されたデータが残っています。今回の観測を合わせて東北地方の大部分の地殻変動データ(昇交軌道)が繋がったようです。今回の被害はかなり広範囲に渡るので、「だいち」の広い視野でも数回のパスを重ねないとカバーしきれないないわけです。