『第83回JAXAタウンミーティングin大阪万博とはやぶさ物語 〜有人宇宙開発と無人探査機の果てなき挑戦〜』とか行ってきた

はいはい、前日の筑波宇宙センター特別公開に引き続き連チャンで地元開催のJAXAタウンミーティングとあと万博で開かれてる「はやぶさ展」に行って参りました! カメラのメモリ容量やばい。
実はちょっと重大なミスを犯してしまいまして、ボイスレコーダーで録音しようと思ってたのに間違えてマイクをヘッドホン端子に差してしまい全く録音できておりませんでしたorz メモも取っていなかったのでほぼ完璧にうろ覚えです。なので憶えている範囲で書き出そうと思います。




大阪モノレール公園東口駅下車。謎の顔。




徒歩で会場に向かいます。普段持ち歩いてるiPhoneを家に忘れてしまい、地図も持ってこなかったため一瞬道を迷う。依存してるなあ…。




会場はここ民族学博物館。


JAXAタウンミーティング


しっかりと地元である吹田市周辺が用意されていました! 欲しいなあw




場内はこんな感じです。今回は定員100人のところ抽選で103人が参加したとのこと。103%! 来場者層としては老若男女まんべんなくという感じでした。場内撮影はあまりバシャバシャやらなければOKとの事でしたので、控えめに何枚か撮ってきました。よく考えれば一眼だとシャッター音がうるさいからハンディカム持ってくれば良かった(あれならシャッターが静か)。




まずJAXA広報部名村さんからご挨拶。JAXAの最近の活動内容や簡単な紹介など。これは予算推移グラフ。メディアにも協力していますよ。


第一部『大型無人輸送船「こうのとり」』


まずはHTV「こうのとり」3号機プロジェクトマネージャーの小鑓さん。NASDAからJAXAに変わった時の小ネタや、先の3号機のダイジェスト、将来のHTV発展型や日本独自のステーション案、そして恒例の「楽園」ネタで締めくくられました。結構くだけたトークで会場からは笑いも漏れていましたw
意見交換タイムでは色々ユニークな話が出ていました。自分の質問はこちら。


―将来構想としてHTVを発展させて有人化する案がある。現在はISSが当面2020年まで運用されるが、そこから先はまだ分からない。手段と目的を逆転させるような言い方だが、有人を進めるにあたっては目的地が必要だと思う。例えば先ほどのスライドでは独自のステーションなどがあったが、有人深宇宙探査で低軌道までの人員輸送を担当するなど、どのような展望を持っておられるか。

小鑓プロマネ:難しい質問。低軌道への人員輸送は根源的なものであり将来も続くだろう。基幹技術として持つ必要がある。

―個人的には今すぐにでも酸素ボンベ背負って種子島から忍び込みたい
小鑓プロマネゴルゴ13もHTVで宇宙に行ったので(会場笑い)



他にも色々な質問が出ていました。うろ覚えですが一部抜粋。


―有人宇宙船を作るにはどのくらいの予算が?
小鑓プロマネ:数千億から1兆円。経済が大変な状況なので今すぐには無理としても、ビジョンは明確に持つ必要がある。コツコツと進めていけば実現できる。
西浦みどり氏:もちろん宇宙船以外の諸々を含めた金額となる。


―インドなども有人宇宙船を開発中。国際協力で進めていく可能性はあるか
小鑓プロマネ:低軌道への有人往還技術は基幹技術であり一国で保持するべき。逆に月や深宇宙探査となると一国ではとても無理なので国際協力で進める。現在はISSがそれにあたる。


―輸送関係の仕事をしているが、HTVでどのような物資輸送が可能になったか
小鑓プロマネ:ロケットに直接搭載するのでは無く梱包材に収納するため一般的な物資も搭載できるようになっている。


第二部『小惑星探査への挑戦「はやぶさ」から「はやぶさ2」へ』

ここからは「はやぶさ2」ミッションマネージャー吉川さんのセッション。


1999JU3はこんな形。



小惑星レアメタルのような資源も含まれていると期待される。




これだけ様々な反響がありました。

はやぶさでは4年で帰ってくる予定だったが7年かかった。はやぶさ2は6年かかる計画。往路は4年かかるが復路は1年。はやぶさ2以降でははやぶさでは行けない木星圏の小惑星帯を探査する。


意見交換タイム。自分はこのような質問を。沢山の挙手が集中し、自分は一番最後に何とか当ててもらえましたw
―「はやぶさ2」はH-IIAでの打ち上げを想定しているが、2015年打ち上げだと軌道やH-IIAの能力の問題で海外打ち上げになる可能性があるという話を巷で聞いた。H-IIA高度化などもあるが、2015年でもH-IIAによる打ち上げは可能か
吉川ミッションマネージャー:以前とは情報が違っていて、2015年の予備軌道でもH-IIAによる打ち上げは問題ない。
―「はやぶさ」とHTVはターゲットに対し微速度でアプローチするところが似ているような感じがするが、「ここは違うよ」「こういうところは共通している」という部分はあるか
―吉川ミッションマネージャー:「はやぶさ」はレーザーで距離を測り、ターゲットマーカーで水平方向の位置を測定しながら接近する。何mか横にずれても問題は無いが、HTVで何mもずれると大変。
―小鑓プロジェクトマネージャー:HTVも同じくレーザーで接近していく。



他にはこんな質問も。

―1999UJ3に行って、そこから火星に行くのは
吉川ミッションマネージャー:確かに地球から火星の軌道まで交差している。軌道が少し傾いているが、将来的にはできるようになるかも?


JAXAの寄附は数千万円集まっているが、尖閣のは数日で億。この違いは一体
西浦さん:我々奥ゆかしいので(会場笑い)なかなか他国を引き合いに煽るようなことはらしくないと思っているが、アピールの仕方は考えていかなければいけない。


はやぶさ2の愛称は募集しますか?
実は「はやぶさ」のMUSES-Cに相当する部分が「はやぶさ2」。コードネーム。だが今更はやぶさ2から変えられる気がしない(会場笑い)



などなど、これはほんの一部です。他にもユニークな質問がいっぱいあり随分盛り上がりました。うろ覚えなので自分以外の所はニュアンスと思ってください。ちゃんと記録できなかったのは悔やまれますが、追々JAXAのサイトにてレポが上がると思いますのでそちらに請うご期待。




終了後はなにやらサイン会と化したので、どさくさに紛れて自分も突入してきました。




なんと登壇者の皆様から全員分ゲット! ありがとうござました! しかもお一人ずつ記念撮影まで。これを載せるのはさすがに自重しておきます(笑)



ところでサインを貰おうと並んでいるとき、ナビゲーターを務めておられた名村さんが子供達となにやらおしゃべり。

名「みんな何が好き? ロケットとかはやぶさとか」
子「んー、断然はやぶさ!(`・ω・´)」
名「そっか!おじさん所違うとH-IIBの話してるから色々聞いてね」
子「握手してください!」
自分「握手してください!」



そんなわけで既に終了時間でしたが少しだけ名村さんともお話できました。

H-IIBMHIに移管されて商業打ち上げではデュアルロンチのオプションも想定しているが、フェアリングはどのようになるか? アリアン5のようにスモールフェアリングを内蔵するか、それともH-IIAのように上下分割するか。
名村さん:上下分割。現在JAXA内で研究開発が始まっている。
―4t級の中型衛星が2機積める計算になるが、アリアン5に対抗できるようになる?
アリアン5は220ビリオンドル。ファルコンもそうだがだいぶディスカウントしている。やはりどんどん受注して実績を積んでいきたいのだろう。


『特別展 大阪万博はやぶさ物語』



さて、もう16時を過ぎてしまいましたが急いではやぶさ展に向かいます。開館時間は17時までです。





なんかいるぞ!




とにかく時間が無いので急いで入場ですよ。




ソ連館・アメリカ館の展示。



うほっ、モノホンの宇宙服! これは実際のミッションでは使用されていませんが実物の贈呈品です。




ここからは「はやぶさ」エリアです。パネル展示・模型展示・映像展示という流れで上手いことレイアウトしてるなという印象。映像は1つあたり2〜3分くらいなのでテンポ良く見て回れます。




川口先生からのメッセージ。




さて、こちら今回の目玉のひとつ実寸大「はやぶさ」模型。これは相模原キャンパスに展示されているものでは無くフルスクラッチです。




おっ、川口先生と吉川先生のサイン発見!

タウンミーティングおまけ☆

というかこの記事を見るとタウンミーティングの後に書かれたサインのようなんですよね。ということは書きたてホヤホヤですか!





うむ、ディテールが物凄いですよこれ。パドルの太陽電池セルなんて一枚一枚切り出してますし配線まで一つ一つ再現してあります。ハイゲインアンテナのメッシュの曲面も綺麗ですよねえ。




美しい角度だ…




会場内ではフラッシュ禁止なので下からの照明にアングル合わせてみた。ターゲットマーカーは実物かな?




このサンプラーホーンのギミックも見事ですよねえ。




製作過程はこのようになっています。うーむ、やはりパラボラでかなり苦労されたそうです。GJ!





イトカワちっちゃい印象だったのが、太陽の塔との比較で吹っ飛んだ。いや、太陽の塔って足元で見るとめちゃくちゃデカいんですよ。




絵画コンテスト。これ力作揃いですよね。





探査機や科学衛星のイメージCGを提供している池下さんの展示ブース。写真で見るのは勿体ないので是非実物を鑑賞してみてください。




歴代探査機の階段を上っていくと、そこには…




はやぶさ2! うまいこと仕込みましたねこれはw




ちなみにこちらは4Kディスプレイ。もう閉館のメロディ流れ始めていたのでじっくり見られませんでしたが、一見の価値あり。そしてここにも吉川先生と池下さんのサインを発見。




2階から見下ろした「はやぶさ




天井にはドーンと巨大な垂れ幕が。




物販コーナーにはスペース鯖の味噌煮があったので購入。店番のおじさまがセットでまけてくださったので3種類とも購入しました。食するのが楽しみであります。




太陽の塔を回り込んでモノレール駅に向かいます。足元から見上げると黄金の顔の部分がくびれて頭上にせり出し、裾の部分が広がっているのも相まってスケール感が凄まじいです。岡本太郎はやはり天才と言わざるを得ない。この全高は70mだそうです。それだけ言えばここをご覧の皆様は大体想像が付くのではないでしょうか(笑)
実はここまで来たのは多分25年以上ぶりのことで、近場なのに意外とと来てないんですよね。いや見える所まではわりと通ってますが。製作当初は色々言われたようですが、これほどよくわからん説得力のあるオブジェはそうそうないでしょう(?)




なんかチキンラーメンカーに乗っちゃいました。