『沈黙のフライバイ』を読んだ

ロケットガール』『太陽の簒奪者』と読んで、そして今作『沈黙のフライバイ』はかなりストイックなSF短編集になっています。 SFというか、ほんのちょっと先を擬似的に実現してみせたというような印象が相応しい、ちょっと郷愁の漂う感じさえしました。
表題作の『沈黙のフライバイ』は『太陽の簒奪者』に続くファーストコンタクトものですが、こちらではまた別の形で異星人と地球人の文化的相違を描いています。 実際に宇宙開発機関に属していたあの方のアイデアがフィーチャーされています。 また、目を見張る「置き土産」にはニヤリとさせられました。 最後に収録されている『大風呂敷と蜘蛛の糸』も実にイイですね。 非常にユニークな手法での高空探査、もう少しで宇宙に手が届くという場所で目にした光景などには息を飲みます。 そういった、「もう少しで手が届く」という所を巧みに描き出した作品集でした。


沈黙のフライバイ (文庫)
野尻 抱介 (著)
出版社: 早川書房 (2007/02)

平成19年(2007年)能登半島地震に関する「だいち」による緊急観測の結果について [JAXA]

陸域観測技術衛星「だいち」により、先の地震で発生した被害状況と、同機によって撮影された同地点の平時のデータとの比較がなされているようです。 よく考えてみると国内での災害観測は初ですね。

米、衛星で航空管制・輸送力高め安全運航 [日経]

└(id:black_knight)

空の混雑解消や衝突防止は世界共通の課題で、既に衛星による航空管制を部分的に開始した日本や、計画に着手した欧州とのシステム統合に進む可能性も出てきた。

日本の場合は運輸多目的衛星「ひまわり」シリーズで運用されていますね。 航空管制に関する機能をどこまで国産化できているのかは知りませんが(確か黒いアンテナはアメリカ製だったような)、技術的に先行しているなら売り込むチャンスかも。

<火星> 中ロが共同探査へ [東京新聞]

インタファクス通信などによると、同年十月に打ち上げられるロシアの火星探査機「フォボス・グルント」は、火星の衛星であるフォボスに着陸後、中国の香港理工大学が開発した機械を使って土壌の採取や分析を行い、土壌サンプルを地球に持ち帰るという。

探査機には、火星の軌道を周回する中国の小型衛星も積載。衛星は途中で探査機から切り離され、火星周辺の探査活動を行う。中ロ両国は宇宙開発でも協力を強化しており、中国はロシアの技術支援により月面着陸などを目指している。

先日の記事もありましたが、どうやら中国の周回衛星は分離式のようですね。 また、(探査機の?)月面着陸にはロシアの技術支援がされると記事は述べています。 ロシアは、昔とはいえ無人探査機の月面着陸にはかなり実績がありますからね。

ソメイヨシノの「両親」判明=オオシマザクラとコマツオトメ−遺伝子解析で [時事]

└(自ニュF)

桜の代表的な品種、ソメイヨシノは、伊豆地方に固有の野生種オオシマザクラと東京・上野公園などにあるコマツオトメの交配で生み出された可能性が高いことが分かった。千葉大静岡大などの研究チームが遺伝子を解析した成果で、30日から茨城大で開かれる日本育種学会で発表する。
ソメイヨシノの起源をめぐっては、(1)江戸時代に染井村(現在の東京・駒込付近)で育種された(2)伊豆半島に自生していた(3)韓国・済州島の王桜が先祖−との3つの学説があった。今回の遺伝子解析結果によると、染井村説が有力となる。

いや(3)は無いですよw

護衛艦「しらね」2等海曹、イージス艦情報持ち出す [読売]

捜査当局などによると、今年1月、神奈川県警が2等海曹の中国人の妻に対する入管難民法違反容疑(不法残留)で、横須賀市内の自宅を捜索した際、護衛艦のレーダーのデータなどが入ったフロッピーディスクのほか、容量の大きいハードディスクが押収された。

同県警などで、このハードディスクを解析したところ、日本でも配備されているイージス艦に関する情報が入力されていることがわかった。2等海曹などの下士官接触できる情報ではなく、捜査当局は、海自の情報管理体制とともに、情報の入手経路を調べている。

イージス艦は、飛来する10以上の航空機やミサイルに同時に対処できる世界最高峰の防空能力を持つ護衛艦。コンピューターで目標を追尾、攻撃するイージス・システムは、米国が開発したもので、イージス艦の性能に関する情報は、秘密に該当するものが極めて多いとされる。

機密がだだ漏れですな…

「100万トンが不足」北朝鮮当局が食糧難認める [聯合]

放送によると、22日から北朝鮮を訪問していたWFP関係者との会談の席で北朝鮮農業省次官が、「現在100万トン程度の食糧が不足している。海外から食糧支援を受ける意志がある」と伝えたという。WFPバンコク事務所は、北朝鮮当局が食料不足を公式に認めたのはこれが初めてだとし、北朝鮮がWFPから相当量の食糧支援を望んでいると述べたことを明らかにした。

洪水程度じゃ何ともないぜなどと強がっていましたが、やっぱりね。

■関連:対北朝鮮制裁、半年延長・政府調整 [日経]

政府は30日、北朝鮮による昨年10月の核実験を受けて同国に発動した日本独自の制裁措置について、4月13日までの期限を半年間延長する方向で調整に入った。北朝鮮拉致問題について「解決済み」との立場を崩していないことに加え、核問題を巡る6カ国協議の進展も引き続き見極める必要があると判断した。4月初旬にも閣議決定する方向だ。

日本独自の制裁措置は北朝鮮からの全品目の輸入禁止北朝鮮船舶の入港禁止などで、昨年10月13日に閣議決定し、14日午前零時から発動した。発動の理由には核実験だけでなく拉致問題も含まれている。

おめでとうございます。